2010年08月22日
働きアリが育児をする時の栄養供給元

女王アリが何か肉質のものを口にくわえ、働きアリがそれに口をつけています。


働きアリが育児をする時の栄養供給元

白っぽいものです。


働きアリが育児をする時の栄養供給元

明らかに白いものです。


働きアリが育児をする時の栄養供給元

飼育ケース内にある動物性のエサは手つかずですし、ハチミツ水を染み込ませている脱脂綿も無傷でそのままです。
つまり、これは幼虫かサナギだということになります。

極めて異常な共食い行為と思うかもしれませんが、この時期のこのタイミングで行われたことですので、むしろ正常な栄養移行がされていると考えたほうがいいでしょう。
生まれたばかりの育児初心者である働きアリは、すでに幼虫の育児に入っています。幼虫に与える食べ物は動物性の液体であり、女王アリも自分の筋肉を溶かして与えます。
しかし、働きアリは羽根を動かすような大量の筋肉を持っていませんので、外部からの供給が必要になります。
通常の巣の働きアリは巣の外に出て狩りをし、そこから動物性の栄養を得ますが、巣の外に出ていくような働きアリはベテランの働きアリの役割であり、若い働きアリは巣の中で育児をしたり女王アリの世話をします。
今回の飼育ケースの中の働きアリはまだ生まれたばかりでもあり、もっぱら育児教育の状態です。
そこで、動物性の栄養を女王アリが供給したということになります。

女王アリは自分の筋肉の栄養まで足りなくなったときは、産んだ卵を食べることはよく知られています。ということは、非常食も計算に入れた産卵数で産んでいるとすれば、初期の働きアリのための栄養供給も計算に入れているということになります。
これは、食べられる数が多いほど産卵数が多くなる例と同じであり、その代表的な例が魚類です。
最後に確実に生き残る数を確保するための産卵調整のようなものなのであります。



働きアリが育児をする時の栄養供給元

育児教育中の働きアリが、マユを運ぼうとしています。
そばでは、女王アリが見守っています。


働きアリが育児をする時の栄養供給元

無事に運び出しました。着々と育児のほうも上手になってきているようです。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☁ | Comment(4) | TrackBack(0) | ムネアカオオアリ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最初写真を見たときは例の謎の物体かと思いましたが
明らかに違いますね。

幼虫を餌にするのは女王アリのみの判断で
働きアリが幼虫を餌にすることは決してないのですね。

「見守る」という行動は昆虫離れしていて
なんだかとても不思議です。
Posted by リョウ at 2010年08月23日 16:35
>リョウさん
女王アリだけに見られる行動なのかどうかはまだわかりませんが、本能的に考えれば働きアリにもあっておかしくない行動かもしれません。
Posted by ぁぃ♂ at 2010年08月23日 23:28
マンボウなんかは産卵数が半端じゃないですが、それも生き残る子孫達の事を考えているんでしょうね。
まあ、あんないつも上の空で生きてたら相当デカイ個体じゃなきゃ海では生きていけないと思いますがw

これは自然に受け止められる事ですね。
ゴキの母親は、後食出来るようになった子供達に自分の糞を食わせますし、それと同じ事です。
自分の体を子供達の為に犠牲にする生き物だっているくらいですから。

女王アリ、本当に親の顔になってますねー
見ていてほのぼのします。
自転車の練習をする子供を見守る母親のようです(^ω^)

Posted by 目薬 at 2010年08月24日 08:59
>目薬さん
何かの図鑑で見たのですが、ハサミムシだったかも産卵の後に育児をして、最後は子供たちに自分を食べさせて死んでいくそうです。
もうね、この事実を知ってから人間以上にすごい生き物だと敬った次第。
女王アリ、これ観察しててかなりおもしろいですよ。本当にすごく見守ってるんです。なんか、感動さえおぼえる次元です(*^ー゚)b
Posted by ぁぃ♂ at 2010年08月24日 22:14
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