2007年09月06日
雑草のカタバミを栽培する理由

ブロックの脇から、アスファルトの隙間から、土があれば顔を出しているこの植物は、カタバミです。
強靭な生命力と繁殖力を持つカタバミは、刈っても刈っても次々と芽を出し、やっかいな雑草として知られています。

そんな生命力旺盛な雑草をわざわざ植え替え、どうして栽培しているのか。
それは、ヤマトシジミというチョウの幼虫の唯一の食草だからです。

雑草として自然に生えているカタバミの多くは、養分の少ない土地に生え、葉っぱもすごく小さいのが現状です。
ただでさえ小さくしか育たないのに、度重なる草刈りや道路舗装で、個体数も減ってきていると思います。

このような状況では、産卵のためにカタバミを探すヤマトシジミの親にとっても、死活問題となってしまいます。
また、孵化した幼虫も食べ物があっという間に無くなっては、餓死する可能性もあります。
そんなの、どの生き物でも同じなような気がしますが、ヤマトシジミというチョウは移動力が極めて乏しく、限られた狭い範囲を生活圏としています。
ちょっと草刈りをしただけでも、その土地を生活圏としていたヤマトシジミは、他の土地に移動することなく、途絶えてしまいます。

去年、ヤマトシジミの写真を撮ったことがありました。
同じく、ヤマトシジミの幼虫の写真も撮りました。
生き物を観察するにあたって、前はあんなにいたのに最近は見なくなったなというのは寂しいものです。
ヤマトシジミは小さくて地味なチョウですが、よく見ると非常に美しいチョウです。
どこかでさりげなく飛び続けていてほしいと思い、カタバミの栽培を始めました。
産卵してくれないと意味が無いのですが、いつかヤマトシジミが見つけて産卵してくれればと思っています。
今栽培しているカタバミはまだまだ少ないですが、もっと増やしていくつもりです。

雑草というものは、生えてほしくないところに生えるから雑草なのであり、プランターという区域で育ち、それが必要とされた時点で雑草ではなくなるのだと思います。
ヤマトシジミの唯一の食草、カタバミ。
ヤマトシジミの繁栄は、カタバミの繁栄にかかっています。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☁ | Comment(5) | ヤマトシジミとカタバミ | 更新情報をチェックする
2007年09月06日
ビンカ育つ

一株だけが先に発芽し、他の株はあとから発芽しました。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☁ | Comment(4) | カタツムリ〜2007年 | 更新情報をチェックする
ページトップへ戻る