ミルワームがサナギになり、そして羽化して成虫のゴミムシダマシになるわけですが、今回ねばりにねばって羽化の連続写真を撮影することに成功したので、ちょっと載せときます。
@しきりにぴこんぴこん動きます。少し白っぽい色になります。
A脚や頭部もここまで色がつきました。
B脚の「ふ節」と頭部が持ち上がります。
C脚全体が持ち上がり、頭部もさらに角度を変えます。
D触角も持ち上がってきました。
E羽根の部分が伸び始めました。それと同時に脚を体につけ、動かなくなります。また、殻もさっきより脱げているのがわかります。
Fこの姿勢でかなりの時間静止します。その間も羽根の部分は伸び、殻も脱げてきます。
G羽根の部分が伸びきると動き出します。殻も半分以上脱げました。
H殻を脱ぐために、もがきます。
I後ろ脚で殻を押し下げるような高度なこともします。
J転がりまわって、殻を脱ごうとします。
K触角と脚の動きが敏捷になり、さらに暴れます。
Lついに起き上がり、腹を押し付けて殻を脱ごうとします。
M殻も脱げて羽化完了。この後、徐々に体が硬くなっていきます。
まとめた写真はこちら。
今回の観察で驚いたことは、殻は全身を覆っていなかったということです。
カブトムシの羽化は、全身を覆う殻を破って行われます。ふ節も殻で覆われているという徹底ぶりです。
しかし、ゴミムシダマシの場合は脚には殻がありませんでした。
あと、触角を除く頭部のあたりもあやしいです。殻が無いかもしれません。
つまり、サナギになる時点で脚はすでに形成されている、さらにはサナギになる直前の幼虫の体の中には完成された脚があるということになります。
幼虫(ミルワーム)の体を覆う殻はかなり硬質なので、少しぐらいの外部からの圧力には耐えます。
だからこそできる早期完成かもしれません。
毎日のように蛹化しているので、別容器にサナギを移すのが日課になっています。
放っておくと別の幼虫にかじられ、傷ついてしまいます。
白いパン粉の上に白い尾の先をちょっとだけ出しているサナギを見つけるのは容易ではなく、毎日しっかり目を凝らしている次第。
いやはや、春なわけです。