
妊娠中だったオオカマキリが、産卵しました。
産卵したのは、片方のカマを失ったほうのメスです。

カマをひとつしか持たないこの個体については、将来にあまり期待を持ってはいけないと感じていました。
えさを十分に摂れなく、寿命まで生きることは困難だと思っていました。
しかし、捕獲のテクニックをみがき、捕った獲物は残さず食べる徹底ぶりで、メスの宿命である産卵までなんとかこぎつけました。
卵のうは形も悪く、大きさも小さめです。
しかし、この個体にとってはようやくたどり着いたゴールなのです。
本当によく頑張った!と、声を大にして言いたい次第。
この個体は、すでに自分で捕獲できない状態です。
獲物の動きに反応してカマを伸ばすのですが、その速度が遅くて逃げられてしまいます。
もう1匹のメスと同じように、介護していかなければなりません。
卵のうは、近いうちに自然に帰したいと思います。
来年の初夏には、土の中の母カマキリの孫が孵ると思います。