
黒くなっていたルリタテハのサナギが、ついに羽化しました。
サナギのふたがパッカリと開き、その上に頭を下にして止まっています。

ルリタテハの羽根は非常にきれいなのですが、裏側は汚く見えます。
しかし、この裏側の配色、ものすごいです。
でこぼこしていて立体的に見えますが、実はまっ平らです。光って見える部分も光っていません。
影や反射光を色だけで描いているこのすごさ、木の皮に止まったら、もはや見つけ出すことは困難でしょう。

サナギのしっぽとチョウの頭。下のほうには触角の先端が見えています。
こうして近寄ってみると、羽根がまっ平らであることがわかります。
反射光も影も模様なわけです。いやはや、すごすぎです。
このあと少し移動して、ひらひらとゆっくり飛び立っていきました。羽根を数回広げたのできれいな模様は見ることができましたが、写真には撮れませんでした。

抜け殻となったサナギを採取。しっぽの部分が茎に強靭にくっついており、取るときに苦労しました。

Yの字に亀裂が入っていることがわかります。

真珠色に光っていた部分は、透明な膜になっていました。
あの時見えた真珠色は、やはり羽根の色だったようです。
ホトトギスがあったおかげで、こうしてルリタテハを1か月ほど観察できました。
初齢幼虫からの写真がそろったので、「ルリタテハ」のカテゴリーを新設してまとめてみました。