
女王アリが石膏をかじりだしました。石膏は水を含んでいる状態なので、硬い土のような質感です。

砕いた石膏を、えさ皿の中や周囲に運んでいます。

実は、えさ皿の中にカビが発生していました。
この数時間後にえさを交換したのですが、カビの部分だけに石膏が降りかかり、そこで女王アリの石膏砕きは終わっていました。
巣の中を清潔に保ちたい女王アリは、カビの拡散を防ぎたかったのかもしれません。胞子が卵や幼虫にかかると、そこにカビが発生してしまいます。これをいやがったような気がします。
アリは巣の中で卵や幼虫の保管場所をそれぞれ決めているだけではなく、食糧庫や食べかす置き場まで別に分けています。
部屋に目的を持たせて効率化を図り、同時に巣の中を清潔に保っているわけです。
今回のような現象は、巣の中に顔を出した大きな木片が腐り、それにカビが発生したようなものであり、自然界ではそれを土で覆って胞子の拡散を防いでいるのかもしれません。
昆虫に対してあれこれ想像するときにちょっと考えすぎかなと思うこともありますが、アリならばこれぐらいの知能は軽く持っていると思います。

そんな女王アリも、腹部が破裂しそうなくらい膨らんでいます。
地上に降りて経過した時間を考えると、卵の生育が進んでいるのかもしれません。単にえさを食べすぎた可能性もありますが。
えさは栄養価の高さを考えてハチミツを10倍ぐらいに薄めたものをあげています。この時期はほとんど物を食べないというのを聞いたことがありますが、何回かハチミツ水を飲んでいるシーンを見かけているので、水分ぐらいは摂ると思われます。