
ムネアカオオアリのコロニーは1匹の女王アリと17匹の働きアリになっていますが、ここにきて働きアリの中の1匹が危篤です。

左側の個体が危篤状態です。
この個体は羽化した直後から脚の動きが悪く、その後もずっと同じ状態でした。
6本の脚を上手に動かせないようなかんじで、脚を広げたままいつもじっとしていました。そのうち自らコロニーを離れ、別の部屋に移ってからは時々来る仲間の働きアリからえさをもらう日々でした。
そんな状態が2週間ほど続き、今日は脚を曲げたまま立ち上がれなくなっています。触角や脚はまだ動いていますが、昆虫が脚を曲げてひっくり返るのは危篤と同じ状態と言えます。

様子をうかがう仲間の働きアリ。危篤の個体もそれに反応しますが、自ら別の部屋に移ったときからこうなるのを知っていたと思われます。
高度な知能を持つ生き物の飼育では、死までの過程に遭遇することがあります。