羽化してから数十分経ったメスのエンマコオロギ。
いつもなら抜け殻を食べてしまうのが普通ですが、なぜかこの時は抜け殻が放置されていました。
そんなわけで、抜け殻をちょっと撮ってみました。
抜け殻なので位置関係がわかりづらいですが、左斜め上から見たかんじになります。
産卵管の部分が3つか4つに分かれているのがわかります。
真上から見た状態。腹部の皮は左右方向からしぼんでいます。
頭部を真上(うしろ)から見た状態。真ん中から二つに割れて開いた状態になっています。胸部にも亀裂が入って割れています。
頭部を真下(まえ)から見た状態。触角やアゴ、複眼などが見えます。
複眼のところが半透明になっており、脱皮直前まで周りが見えていたことがわかります。
昆虫の脱皮というものを人に例えると、手や足の皮膚はもちろん、耳の穴の内側の皮膚や口の中の皮膚、目のレンズや歯の表面などを全部一気に剥すことになるわけです。
しかも、その前の状態で皮膚の内側には次の体格が薄い皮で覆われた状態で完成しており、これは爪も目のレンズも鼻の穴もです。
そのことを考えると、昆虫の脱皮というものはなんと大胆で繊細なことかと毎度のことながら驚く次第。
最後の脱皮である羽化までに、昆虫はこの脱皮という行為を5〜8回ぐらい繰り返します。回数は種類によって違ってきます。
いやはや、昆虫すごすぎなのであります。