冬眠中のカタツムリは、時々気まぐれで起きて這っていることがあります。
そんなときは霧吹きをすると水を飲んでいますが、キャベツなどの野菜をあげても全く食べません。
今回のこの個体も同様で、霧吹きの水はよく飲みましたが、今はキャベツの上に上がって這うこともなくじっと休んでいる状況。
ただ、何も全く食べないかというとそうでもなく、枯れ葉を食べた跡のフンは時々見ます。しかし、その量は見つかるか見つからないかのレベルで、極めて少量です。
この時期の自然界は、低い気温で緑の葉っぱも激減します。生活面積の狭いカタツムリにとっては、激減どころか皆無になることがほとんどでしょう。
そんなカタツムリは、仮に自然界の中で起きたとしても枯れ草などをかじる程度かもしれません。しかも低い気温なので、そうそう活発にもなれなくて食べる量も少量でしょう。
飼育ケースの中で起きているのにどうしてキャベツを食べないのか、ふと疑問に感じます。
しかし、自然界の生活リズムに合わせた生態を持っているならば、それがたとえ飼育ケースの中であっても、カタツムリの体の中では冬モードであるということなのかもしれません。
仮にこれが事実であった場合、飼育ケースの中であってもできるだけ自然界の状況を再現させた環境があれば、その生き物も受けるストレスは少しは減るかもしれません。
冬は冬。外では吹雪いているのにかき氷を出されても妙なものです。しかし、鍋焼きうどんだと、やっぱり冬だなぁと違和感はありません。
とすれば、このカタツムリは今キャベツの上に上がって妙だなぁと思っているかもしれません。
そんなわけで、キャベツを食べないで枯れ葉を食べているのだとしたら、やはり体の中では四季のリズムが動いているということになります。
ちなみにこの現象は赤ちゃんカタツムリたちにも見られ、あれだけ食欲旺盛だったのに今では起きても稀にかじる程度です。
例外は子パツラで、いつもキャベツの切り口の部分をちゅうちゅう吸っている次第。冬眠もしません。親パツラはご老体なので冬眠というか睡眠時間が日常的に多い状況。
カタツムリと一言でいっても、まさに様々なわけです。