こういうところで羽化するのはヒグラシに多いので、たぶんこのあたりで最もメジャーなヒグラシの抜け殻だと思います。
昆虫が羽化するときの抜け殻は薄い皮の状態であることが多いのですが、土の中を掘り進んできた生き物の皮は分厚いのであります。
その分厚い皮を脱がなければ空を飛ぶための軽い体になれないので、ここぞとばかりに背中に亀裂をバキッと入れて抜け出てくるのでしょうな。
セミの抜け殻は漢方薬になっていたり食用になっていたりします。幼虫や成虫も昆虫食の中ではメジャーなほうで、セミは比較的食用寄りの昆虫なのかもしれません。
脳内で昆虫食をシミュレーションした場合、数ある昆虫の中でもセミならどうにかこうにか食べられそうです。吸ってるのは木の水、体内は空洞だらけ、内臓量最小。これなら焼いて粉末にしてしまえば大丈夫でしょう。砂糖と醤油で軽く味をつければ、ふりかけにもなりそうです。食べませんけど。