虫でもいないかなと地面を見ていたら、こんなものを発見。長さは1cmぐらいです。
茶色い光沢があり、表面に白い色が不規則に並んでいます。形はかなり独特。
ひっくり返してみると、右端と下端に黄土色の体毛が見えます。明らかに生き物の部位です。
立体的な曲面は単調ではなく、一部がさらに盛り上がるような形状。ちょうど色が濃くなっている部分です。
ここにでっぱりがあります。結構特徴的です。昆虫の鞘翅(さやばね)ですな。
最初の画像を左右対称に並べてみました。カメムシの体型を参考として比較すると、各形状の特徴がどの部分になるのかがわかります。
鞘翅と鞘翅の間の三角形の小楯板がかなり大きく、肩を出っ張らせたような体型のようです。鞘翅上にある複雑な曲面は2列あり、ここがかなりデコボコに見えるはずです。
以上より、カナブンかハナムグリだなと思って調べてみたところ、これはシロテンハナムグリの鞘翅であることがわかりました。(wikipedia シロテンハナムグリ)
ハナムグリという昆虫はあまり有名ではありませんが、カナブンぐらいの大きさで主に花粉や花びらを食べる昆虫です。花に潜っているように見えるので、ハナムグリなんでしょうな。
カブトムシにかなり近い昆虫で、飼育対象としてもけっこう人気者でマニアがいっぱいいる昆虫でもあります。カブトムシのように様々な変態を観察できるだけでなく、それがコガネムシよりも大きくてカブトムシよりも小さいということで、飼育しやすいというところがポイントです。
また、ハナムグリは色や模様が実に様々。金属光沢も併せ持ち、この美しさをいつも愛でていたいということで飼育する人も多いと思います。ただ、越冬もする昆虫なので、いざ飼育の際にはカブトムシ以上の覚悟と愛着も必要かもしれません。