巣の中が気になるので、竹を割ってみることにしました。
マツムラトガリヒメバチが産卵管を刺していた場所は、黄色い矢印のあたりです。
竹を割ってみたところ、乾いた土がたくさん出てきました。やはり、オオフタドロバチが巣を作っていたようです。
半球形の形をした土の塊の周辺に、顆粒状の土のようなものがたくさんありました。
半球形の形をした土の塊は、竹の通路をふさぐような役割を持っていたようです。この隔壁は確認できただけでも4個あり、それらの中央部には穴が開いていました。
そして、黄色い矢印のあたりを慎重にほじくってみて出てきたのがこれ。
竹の節に部分に作られた一番奥の隔壁とサナギの抜け殻です。
何のサナギの抜け殻かはこの形状だと判別が難しいですが、状況判断からオオフタドロバチだと考えていいと思います。
そしてその場所めがけてピンポイントでマツムラトガリヒメバチが産卵管を刺していたということにもなります。
すべてが痕跡だけになってしまって寄生が成功したのかさえわかりませんが、ここでふたつの生き物が生存競争をし、どちらかの生き物が巣だったようです。
もっと早く竹を割っていれば幼虫やらサナギやら観察できたかもしれませんが、さすがにそこまで時間が無いので今回の竹割りとなった次第。竹の中のかぐや姫は月に帰っていってしまったようです。