2015年01月19日
姿を見せた富有柿の芽

発根した富有柿の種をここで土に蒔きましたが、2週間ほどで地上に姿を見せ始めました。
中央の白いのがそれです。


姿を見せた富有柿の芽

接写するとこんなかんじ。
樹木の種子はここまでが長いのですが、ここからもまたかなり長いです。
地上で葉が開くまで、おそらく半月から1か月ほどかかるでしょう。

どの植物でもそうですが、樹木の場合はより顕著になることがあります。それは上への生長と下への生長のスイッチの切り替えです。
例えば、早く光合成をしようと上への生長を優先しすぎた場合、まだ十分に伸びていない根っこのせいで倒れてしまうでしょう。逆の場合は途中で体力が尽きるかもしれません。

ヒマワリなどの背の高い植物で発芽直後の芽を抜いてみると、びっくりするほど根が伸びていることがわかります。つまり、これだけ根を伸ばしてようやく発芽態勢が整ったわけです。

まずは細かい根を四方八方にひろげ、養分吸収と体を支える強度を整えた上で地表の土を一気に押し上げるはずです。
この富有柿もまさに今がこの時。見えない土の中では根がどんどん伸びているはずです。この時は地上部の変化は少ないでしょう。
そして根を十分伸ばし終えたところで、むんずと出てくると思います。

唯一の警戒点は、土の中で種子の子葉が腐敗すること。土が硬すぎたり物理的な障害物があると、むんずと出てこれません。そして時間の経過とともに腐敗するわけです。
また、土が軟らかすぎても子葉が殻をうまく脱げず、殻ごと地上に出てきます。こうなると殻が割れない限り子葉が開かないので死んでしまいます。
この2つの状態に陥らないかどうかに注意しながら、今は観察しています。
運悪く殻ごと出てきた場合は、殻を割る外科手術が必要になり、これはこれで大変です。

殻の表面と土との摩擦が大きいこと、十分に水を吸って子葉が膨らむこと、膨らみきる前に殻の割れ目からするりと出てくること、それに合わせて生長重要箇所を茎部に移すこと、これらがすべてうまくかみ合えば発芽は成功するでしょう。一番の難題は土との摩擦ですな。鉢の中の培養土なので、摩擦は低めだと思います。そこをこの富有柿が理解して対処してくれることを期待しています。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☁ | Comment(3) | 富有柿 | 更新情報をチェックする
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