2009年06月14日
アブラムシの逆襲

5匹の幼虫のうち、4匹がここに集まって動きを止めました。
いちばん上に逆さまにくっついている幼虫の体型を見ると、なんだか短くなっている雰囲気。
これはもしかしたら、サナギになる準備かもしれません。いわゆる前蛹です。
あと1匹も、ヨモギの葉の上で同じようになっています。
下の幼虫もサナギの準備でもしているのかなと思ってよく見ると…
アブラムシがうようよいます。写真で見るよりもその3〜4倍はいます。
ケースの隅なので、偶然ここに集まったのかと思いましたが、なんとなく集まり方が異常というか、アブラムシが殺気立っているのを感じたわけです。
前蛹になって動きを止めたことをいいことに、アブラムシが大軍団で攻撃を始めたように見えました。
やばいと思って、筆で大軍団を駆除した次第。


アブラムシの逆襲

上の2匹に比べると、下の2匹はなんとなく弱っているように感じます。
さらに、下の左側の個体からは黄色い体液が漏れています。
まさかとは思いますが、アブラムシの植物の葉や茎をかじる力がテントウムシの幼虫の外殻を破ったのでしょうか。
この黄色い体液が傷口から漏れたのではなく、テントウムシの幼虫が防御のために自分で出した毒であればいいのですが。

アブラムシは集団生活をするので、アリほどではないにしろ、多少の社会性は持っていると思われます。
兵隊役のアブラムシがフェロモンのようなものを出し、普段は防御一辺倒のアブラムシが攻撃に転じたというのは考えすぎでしょうか。
いずれにしろ、飼育ケース内の一か所にあれだけ集中して集まったのは初めてのことでした。

もし自分がアブラムシなら、テントウムシの幼虫が成虫になっても自分たちの敵であることは、遺伝子で知っているはずです。
普段は敵わない敵をやっつけるとしたら、鋭い牙や大きな体の動きが止まるこの時しかありません。

横で仲間が食べられているのに、逃げずに植物の汁を吸い続けるアブラムシ。
そんな姿を見て、ずいぶん無抵抗なんだなとずっと思っていました。
殺気立ったアブラムシを見たとき、はじめてアブラムシが気持ち悪く見えました。
あれは何だったのでしょう。偶然の出来事だったのでしょうか。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☁ | Comment(4) | ナミテントウ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
その毒ってすげーマズイらすぃですね
最悪に( ゚Д゚)マズーな虫がてんとう虫だとか

でも相手が下等つか原始的であればそーいぅのもかえって効かないのかも?なんて思ったり
アブラムシのように集団で生きるかたたちは、
なんつかあんなに小さいけど恐怖を感じることがありまする
てんとう虫たち、無事蛹化できますよーに
Posted by ぐわ氏 at 2009年06月14日 13:27
>ぐわ氏さん
大昔に舐めたことがありますが、かなり苦いです(>_<)
匂いも独特で、鳥なんかは嫌がりそうなかんじ。
もしアブラムシに味覚も嗅覚も無ければ、確かに意味ないですなw
Posted by ぁぃ♂ at 2009年06月14日 17:25
ほほーっ、とても興味深く読ませていただきました。
ふと思ったのですが、自然界だとテントウムシが前蛹になる時は
アブラムシのいないところでなって、もしアブラムシの集まる所で
前蛹になったら、やられるのを知っているからとか…(?)
それが今回は狭い空間なために起こった自然現象だったりして(?)
Posted by Yummy at 2009年06月14日 17:59
>Yummyさん
自分が今まで見た範囲だと、自然界では比較的水平な葉の上でサナギになっていることが多かったです。
しかも、その周辺にはアブラムシの姿はありませんでした。
仮説が事実だとすると、テントウムシの前蛹はアブラムシから遠ざかろうとしてケースの隅に集まったのかもしれません。
しかしながら距離が遠くなかったので、アブラムシに攻撃されたという仮説も否定できないでしょう。
このあたりの謎は飼育してみないとわからないことなので、飼育というものは実に学ぶところが多い行為だとつくづく感じますな(^O^)
Posted by ぁぃ♂ at 2009年06月14日 23:40
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