
左に写っている黒くなっているマユサナギですが、今目の前で働きアリ2匹がマユを破り始めました。最初に破り始めた場所は、ちょうど口があるあたりからでした。
アリの幼虫は自分で糸を吐いてマユを作りますが、出るときはこうして破ってもらいます。

1匹また1匹と助っ人が集まり、すごい勢いで破っています。しかしその動きはじつに慎重で、かなり細かい動きをしています。

アリが集まっている中央付近に新生児がいますが、ほぼマユの殻が取れた状態です。
取ったマユの殻の一部を咥えている働きアリが右端に写っています。このアリはマユの殻を延々と噛み砕き、黒い小さな状態にしてました。

新生児の脚が見えます。まわりの働きアリは、新生児の脚や触角を1本1本舐めてきれいにしています。産湯につかる状態なわけです。
たった1匹の小さなアリですが、生まれるまでたくさんの働きアリから世話をしてもらい、羽化の時もこうしてみんなに舐められてこの世に出てきます。
ひとつの命に多大な労力を費やすアリ、もはや人もアリも同じな次第。
ちなみに、今回生まれたのが十五女。ちょっと前に生まれた十四女が右上の個体です。
まだ頭部の色が薄いので、複眼もはっきりと見えています。
今回の羽化の動画を長時間撮ってみたのですが、あまりにも重いので切り貼りした動画をアップします。写真よりも新生児がはっきり映っていますので、可能な限り大画面高画質で見ればおもしろいです。カクカクするときは、画質を少し下げればおっけーです。
どちらかというと、生に一生懸命なアリのほうが人間よりずっと素晴らしい気もしますが・・
アリたちのこういう行動を見ていると、昆虫たちの命の重さを実感できますね
でも、トイレに湧く虫は勘弁してほしい
想像していたのと全然違いました。
外からちょっと破いてもらって
あとは自分で出てくると思ってました。
羽化したてのアリがほとんど動けないのも、
みんなで寄ってたかって世話してるのも驚きです。
まさに出産シーンを見てるみたいです。
小さく噛み砕いた繭、
女王が初期の頃に捏ねていた謎の物体とはまた
別の物なんでしょうか。
トイレに湧く虫こそ、まさに虫の中の虫。
さっそく捕獲して飼育しましょう!嘘ですw
野生の生き物の魅力のひとつに、命の純粋さがあると思います。命を守るために命をかけるのが当たり前の彼らの世界は、発展しすぎた文明の中で寂しく生きる人類には時に美しく見えたりするわけです。
>リョウさん
自分もそれを考えてました。前に女王が得体のしれないものを噛んでいましたが、マユの殻だったのではと思います。マユの殻には脱皮した幼虫の皮も交じっているので、なんとなくそれかもです。
他の多くの昆虫は自分の力で羽化するのに、アリは不思議ですねー(^O^)