庭に1本だけあるオニユリも花の季節を終え、夏が去ろうとしています。
子どものころから庭のどこかで咲いていたオニユリ。鮮やかなオレンジ色の大きな花を咲かせ、茶色い花粉のついたやじろべえをぶらぶらさせながらたたずんでいました。
そんなオニユリですが、世間ではよりきれいなカサブランカなどのユリに人気が集まり、ホームセンターに行っても南国の花のようなカサブランカが咲いているだけです。
このオニユリをもっといっぱい咲かせたい、そう思っても球根が分化するのは稀であり、しかも種というものもありません。あるのは"種のようなムカゴ"。
オニユリは茎と葉っぱの間に濃い紫色の丸いものがつきますが、これがムカゴです。種でもなく球根でもなく胞子でもないのですが、これを蒔くと芽が出てきます。
本当は地面に自然に落下してから根が出てくるのですが、植えてくれとばかりに根を出すムカゴたち。
脇から根を伸ばすことが多いですが、下の葉っぱを突き破って根を伸ばすムカゴも時々あります。
そんなわけで、このムカゴを使って発芽を試みることにしました。
ちなみに、ムカゴから始めたオニユリ栽培では、花が咲くまで早くて2年、通常3年かかるそうです。コケ盆栽のような気の長い栽培となりそうですが、これしか増やす方法が無いのでまずはスタートを切ります。
ちょっとだけ先が見える程度に浅く蒔きました。土は普通の肥料無し培養土。早ければ冬までに葉っぱが出てくるようですが、春にならないと出てこないこともあるようです。
オニユリは多年草。一度根づけば毎年勝手に芽が出て勝手に花を咲かせます。これを6〜7本群生させたいなと思っています。まずは発芽が成功するかです。そして翌年も順調に育っていくか、さらにつぼみをつけるまで大きくなってくれるか、先は長いのであります。
いえいえ、すべてが重要なのでありますw