ここで確保中だったヨトウガのサナギですが、ふと見たら奥のほうに黒いものを発見。
小豆と見間違えるこの雰囲気、これはまさに寄生バエのサナギです。いつのまにかヨトウガのサナギから這い出てきてそのままサナギになった状況です。
寄生バエのサナギの大きさは、9.5mm。以前マイマイガのサナギから出てきた寄生バエの幼虫が1cmほどでしたので、今回も同種の可能性が高いです。
色といい形状といい、普通にみれば小豆にしか見えません。接写して何かのサナギであることがわかります。
ちなみに、正確には囲蛹(=゚ω゚)ノぃょぅと呼ばれているもので、これは幼虫の外皮が硬くなった殻のようなもの。この殻の中に本当のサナギがいるわけです。マユを欲しいけど、糸を吐けないので皮を硬くしてそれをマユにした感じだと思います。
残されたヨトウガのサナギ。重量はすでに無く、中も空っぽです。左端には幼虫時代の抜け殻が見えます。
このサナギの中央あたりに、寄生バエの幼虫が出てきた穴があります。
さらに寄って撮り直したものがこれ。内側から食い破られています。
チョウや蛾の幼虫を飼った時、それがサナギになって羽化を待つ間にこのような寄生に気づくことがあります。
すでに幼虫時代に卵を産みつけられたものなので、突如として現れるように見える寄生バエの幼虫やサナギは少なからずショックを与えるでしょう。
しかし、世に出た幼虫たちの9割以上はスズメバチに肉団子にされたり今回のように寄生されたりで、他の生き物の食糧になっていると思います。鳥も幼虫を食べるでしょうし、アリに襲われるかもしれません。何にも襲われなくても、病気で息絶えるものもいるでしょう。
人間もそうなのですが、他の生き物の命をもらって自身の命をつないでいるということは、もはや自然の摂理ということになる次第。
ひとまず継続確保。羽化後の寄生バエは小さいので、ふたをラップに変えました。
右は長期確保中のヨモギエダシャクのサナギですが、いまだに変化なし。このまま様子を見ます。
わたしにしてみれば憎き寄生バエなのですっ!
しかし、蛹だけみたら「あれー?いつの間にこんな蛹が♪(*´ω`*)」と羽化まで見守っていたであろう事も否めません(笑)
わたしが見てしまったのが、正にアゲハの蛹からボトンと落ちる幼虫の衝撃映像でしたからねぇ。
ギャーーーーーーー!
その瞬間を見てしまったとは、こりゃマジトラウマですなwww
今回自分が見たのはサナギからだったのですが、マイマイガのときは幼虫を見てショックでした。
自然界では半分以上が寄生されるそうです。こわいですねー(^-^;)