いきなり気持ち悪くてすんません。
イモムシ、しかもトゲトゲ、さらにふんまで背負ってるという状況。
ヒメジンガサハムシという昆虫は、前に書いたイチモンジカメノコハムシのなかまです。
姿かたちはそっくりで、色だけ地味な色をしています。
背負っているのは、ふんだけでなくて脱皮した皮も含みます。
しかし、なんでわざわざ背負うのでしょうか。アゲハの幼虫は鳥のふんに擬態しますが、その類なのでしょうか。
人から見ると、目だって目だってしょうがないのですがw
この角度から見ると、確かに親の形に似ています。
同じような形の幼虫ではシジミチョウあたりが当てはまりますが、トゲトゲはありません。
ヒメジンガサハムシは姫陣笠葉虫というわけで、戦国時代の武士がかぶっていたぼうしの形に似ている形をしています。
親も子もヨモギ大好きなので、ずっと生活圏にすることもあります。
それにしても、ヨモギという植物はいろいろな昆虫を集めます。
ヨモギ自身も甘い汁を出すので、アリもかなり来ます。
人も餅に入れたり薬草にしたり、何かと感謝感謝の植物。
どこにでも生えている雑草ですが、草刈りだと言ってなんでもかんでも全部刈ってしまうのは、いかがかと思います。
1本の草で十数種類の昆虫が生活をしています。
昆虫には、食草があります。食べものが決まっているのです。
ヒメジンガサハムシも、ほとんどヨモギしか食べません。
ヨモギを刈ってもそこらにいくらでも草があるだろ、そうはいかないのです。
誰もが喜ぶ環境美化も、昆虫にとっては死を意味するということを、どこかで知っておきましょう。
じゃまにならないすみっこのほうの雑草は、わざと残すぐらいの豊かさが欲しいものです。
景色を美化したついでに心も美化するのは、思ったより簡単なことです。