
着々と育っていたエンマコオロギの幼虫たちも、終齢の個体も出てきました。あと1回脱皮すれば成虫になります。
オスとメスがほぼ見分けがつくようになったので、ここで16匹を残して家の庭に放しました。

仮の脱皮場所も整備。スロープも作る予定でしたが、普通に上っていけるようです。

右の個体は産卵管と羽根を少し出しています。これがメスです。左の個体は産卵管がありません。大きさは同じなのでオスと判断しています。
終齢でも幼虫の腹部はオスもメスもぷっくりとしているので、大きさやスタイルではまだ見分けられません。
今回オスとメスを見分ける際に気づいたことは、全体の4分の3がメスでした。孵化時にすでにこの割合だったのか、あるいは生き残った割合がこうだったのか、そのあたりは不明です。
現在16匹ですが、最終的には8匹か10匹にする予定です。
昨年の8月半ばに野生のエンマコオロギを確保しましたが、ちょうど現在飼育中の個体と同じ大きさでした。
ということは、飼育中のエンマコオロギは野生の個体のサイクルと同じリズムであるということになります。
今年は産卵床を温めて孵化を早めましたが、なんとか自然界のリズムに戻せたようです。
飼育下では自然界に普通にあるものが無いことがあります。例えば太陽熱、例えば風。こうしたものが温度や湿度を左右する要因であるはずなので、それが無い飼育環境ではそれらに起因する事象に何らかの影響が出るはずです。
飼育下での孵化が毎年野性と比べて1か月遅れだったことが、その代表例になります。
無いものをもう少し具体的に考えたら何になる?と昨年考えたとき、それは地熱じゃないかという推論になりました。エンマコオロギの卵は地表からせいぜい1cmの深さにあります。これは太陽光で熱くなる範囲だと考えられます。
魚は水の中に住み、人間は空気の中に住みますが、卵は土の中に住んでいます。そうなると、卵は周りの土の温度で活性化のタイミングをみているのかもしれません。
そういえば、
少し前にエダマメの発芽を電気毛布で促したことがありましたが、あれも結局は土の温度を上げていたということになると思います。
つか、今さらですが、こんな簡単な原理に気づくのが遅すぎ。まだまだですなw