最後の1匹になっていたエンマコオロギですが、静かに★になりました。
このメス個体はオスからの求愛を最も多く受けた個体で、モテモテのメスでした。産卵も何度も行ったので、産卵床の中にはこの個体の卵もたくさんあると思います。
★になる少し前まではお腹も膨らんでいましたが、★になる時は凹んでいました。
これは今まで飼ったどのメスにも見られた現象で、恐らく産卵する元気が無くなった時点でお腹の中にはまた卵が少しあり、そのうち水も飲めなくなって卵を体内で吸収したのかもしれません。
体が機能しなくなるとまず脚の動きが悪くなり、ひっくり返りやすくなってさらに起き上がりにくくなります。
★になった状態の個体のほどんどは、ひっくり返った状態で発見されます。起き上がろうとして体力を使い、それによる過労死であることが多いようです。
これは多くの昆虫にも同じことが言え、昆虫の脚はそもそも非常にいびつな状態で体についています。
動かしていれば役立つ道具なのですが、動かなくなると単なる突起となり、体は自然と突起を上にした状態で静止します。
何はともあれ、自然界より少しだけ長い一生となりました。君の卵は来年まで預かります。