2009年04月11日
新芽を食べるミノウスバの幼虫

マユミの枝に生息中のミノウスバの幼虫ですが、マユミの木の新芽を次々に食べつくしています。
新芽はかろうじて形を留めていますが、中は空っぽで網目状になっており、乾燥すると崩れてしまうでしょう。

一つの新芽を食べつくした幼虫軍団は、枝を伝って次の新芽を食べ始めています。
写っている幼虫は、食べつくした方向へ探しに行ってUターンしてきた幼虫です。
この反対方向で、兄弟たちが新芽を食べています。

特に保護している木でもなく、特に駆除したい昆虫でもないので、このまま自然の摂理に任せたいと思います。
新芽も日々生長しており、うまくバランスがとれることを信じます。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 | Comment(10) | ミノウスバ | 更新情報をチェックする
2009年03月30日
ミノウスバの孵化

去年の秋、ここで産卵されていたミノウスバの卵が孵化したようです。
マユミの芽吹きに合わせたように孵化したミノウスバの幼虫、食草のサイクルに合わせながら進化してきたのでしょう。


ミノウスバの孵化

いるいるw
体長はまだ2mmぐらい。孵化したばかりのようです。
ちなみに、右上の2匹は見張り役のようです。

木全体を見たら合計3か所でこのような幼虫の集団が見られ、ほぼ同じ時季に孵化した集団だと思われます。
例年より多めの予感。今年のマユミの木は幼虫だらけになりそうです。

毛虫系の集団というのは正直あまり得意ではないのですが、ミノウスバだけは例外になっています。
もう少し大きくなると黄色地に黒斑点の模様になり、動きに表情も出てきます。
さらに大きくなると、アリとの交流も観察されます。
そして、サナギになるころには一斉に大移動。見えないところでマユを作り、鮮やかなオレンジ色の毛を持った成虫になります。
ひたむきに一生懸命な姿は健気でもあり、いつの日からか好きになりました。
今年もまた遠くから見守っていきたいと思います。
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2008年10月16日
飼育ケースのミノウスバがまた羽化

飼育ケースの中のミノウスバのマユから、2匹が羽化しました。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

触角が羽根状になっていないので、どちらもメスのようです。
さっそくマユミの木に移してあげました。

さて、今回は抜け殻をじっくり見てみたいと思いますが、その前にミノウスバの生態の復習です。

ミノウスバの幼虫は、初夏にマユを作り、その中でサナギになります。
この時点で、マユの中にサナギがいるわけです。
そして秋になると、サナギから羽根の生えた成虫が羽化し、マユを突きやぶって外に出てきます。
この証拠が写真に写っていました。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

今回羽化した2匹の抜け殻です。
楕円形のものがマユ、その先から飛び出ているのが、サナギのときの殻です。
マユを突き破った時点ではまだサナギの殻から完全に抜け出ておらず、マユの出口のところで完全に抜け出すと思われます。
サナギの殻を取って、よく見てみたいと思います。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

これがサナギの殻です。
チョウやカブトムシのサナギを見たことがある方はわかると思いますが、何をどう見てもこれはサナギの殻です。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

こちらが背中側です。
背中が割れているのがわかります。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

マユの奥のほうに、何か黒いものかあるようです。
取り出してみました。


飼育ケースのミノウスバがまた羽化

幼虫時代の頭の部分の抜け殻です。
幼虫からサナギになるときには、頭部の上部にM字の亀裂が入って出てきます。背中にも同時に裂け目が入ります。
写真ではM字のラインが上部に見えるので、ちょうど幼虫の頭を斜め上から見ているような角度での写真ということになります。
口元にはマユを作った時のなごりで、糸や液が付いています。
もしかしたら、幼虫の皮から抜け出やすいように、わざと接着剤の役目でくっつけていたのかもしれません。
狭い中での蛹化では、くっついていたほうが出てきやすいような気がします。

先ほどマユの中にはサナギがいると書きましたが、正確にはサナギと幼虫時代の頭部と皮があるわけです。

他の多くの昆虫と違って、敵を含む他の昆虫の数が減る秋に羽化し、すぐに交尾して産卵して死んでしまうミノウスバ。
敵の多い季節は、マユの中にじっとして隠れているミノウスバ。
これは身を守るための進化と言えるのかもしれません。
閉店間際の銭湯に行く感覚と似ていなくもないですがw
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2008年10月08日
飼育ケースのミノウスバが羽化

マットの裏や種まきポットのふちでマユを作ったミノウスバの幼虫ですが、つぶされたり廃棄されたりする可能性が大だったため、初夏から保護していました。
そのうちの1個に変化がありました。
保護開始の記事は、ここです。


飼育ケースのミノウスバが羽化

ふたの裏にいました。羽化したオスです。
がんばって交尾相手のメスが見つかりやすいように、マユミの木に移してあげました。
他のマユも、引き続き見守りたいと思います。
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2008年10月03日
ミノウスバの産卵の重複現象

ここで掲載したミノウスバは、産卵後5日経っても自分の卵を守っていました。
今日見たら、なんと全く同じ場所に別のメスが産卵を初めています。
こういうことが自然界では起きるのでしょうか。驚きです。


ミノウスバの産卵の重複

比較的珍しいシーンだと思います。
卵の段階では、群れたほうが都合がいいのでしょうか。毛布代わりの親の毛が厚くなって暖かそうではありますが。

この場所に2匹分の卵、他にも2か所、計4匹分の卵が1本のマユミの木の枝の先に産卵されています。
来年はこの木の中では大発生になるかもしれません。
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2008年09月28日
産卵するミノウスバ

ミノウスバが羽化の季節を過ぎ、産卵の季節を迎えています。
産んでいる木は、毎年ミノウスバの世代が繰り返されている1本のマユミの木です。
このメスの成虫も、おそらくこの木で生まれ、育った個体でしょう。


産卵するミノウスバ

風の強い秋空のもと、しっかりしがみついて産卵しています。


産卵するミノウスバ

近くには、ミノウスバの羽化した抜け殻がありました。
鉢のふちの裏に潜んでいたとは、なかなかかしこい昆虫です。


産卵するミノウスバ

近くには、別の個体もいました。メスです。


産卵するミノウスバ

近づきすぎたので、威嚇してきました。


産卵するミノウスバ

こちらは、触角がクシ状になっているのでオスです。
メスの匂いを嗅ぎ取る必要があるため、より高精度な触角が必要になるわけです。
オオカマキリでも、オスのほうが長い触角を持ちます。

ミノウスバの卵は、このまま親の毛に覆われて冬を越します。
そして来春、黄色と黒の幼虫がマユミの葉を食べて育ちます。
posted by ぁぃ♂ | 岩手 ☔ | Comment(6) | ミノウスバ | 更新情報をチェックする
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