2007年10月13日
写真館-卵を守るミノウスバ

3日前に産卵していたミノウスバのメスが、まだその場に留まっていました。
産卵は、すでに終わっています。
まるで卵を守るかのように、じっとそばを離れない母親。
よちよち歩きの幼虫が、ここまでたくましく成長しました。


写真館-卵を守るミノウスバ

その様子を、となりのコスモスの葉からじっと見守るオス。
しっぽの毛にピントが合ってしまいましたが、触角はオスです。
たぶん、この前に写した夫婦の夫のほうです。

昆虫は言葉を話さないので何も考えていないように思いますが、無言で命を張っているのが日常茶飯事なのです。
ある日、止まっている枝から音も無くポロリと落ち、そして何も無かったかのように冬が来ます。
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2007年10月10日
写真館-産卵するミノウスバ

ミノウスバが、幼虫の食樹であるマユミの木に産卵中です。
おそらく、先日交尾していたミノウスバだと思います。
この成虫も、幼虫時代にここの葉っぱを食べて育った個体だと思います。


写真館-産卵するミノウスバ

メスは卵を産んだ後、その上に自分の体毛を貼り付けるようにかぶせていきます。
産んで貼り、産んで貼り、それを繰り返して、このような卵のうができあがります。
蛾の中でも特にミノウスバの体毛は長く、その体毛は自分自身の防寒のためではなく、卵のための体毛だったわけです。

写真ではうまく撮れませんでしたが、産卵前のミノウスバは、尾の先に黒くて長い毛をたくさんつけています。
その毛が、今こうして卵を守るために抜かれて貼られています。
モンシロチョウやアゲハチョウは、暖かい春に産卵するので、卵は裸の状態です。
ミノウスバは卵で越冬する必要があり、寒さや乾燥やいろいろなものから守る必要があります。
自分の毛を抜いて貼るという生態、これも進化なのかもしれません。
ちなみに、他の蛾にもこのような生態を見ることができます。
だから蛾には毛が多いのでしょうか。
このへんのところは、よくわかりませんが。


写真館-産卵するミノウスバ

そんなミノウスバの様子を、ノシメトンボのメスが観察していました。
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2007年10月07日
写真館-交尾するミノウスバ

右側がメス、左側がオスになります。
ミノウスバは蛾なのですが、羽根が透明で体の色も鮮やかなため、気持ち悪さはあまりありません。
というよりも、黒とオレンジのコントラストが逆にきれいで、しかも透明な羽根をしているので、本当に蛾なのかと思ったりします。
左側のオスの触角が大きいのは、メスの匂いを嗅ぐためといわれています。


写真館-交尾するミノウスバ

このように、毛むくじゃらな体をしています。
触角でわかるとおり、下側がオスになります。


実は、6月ごろにこのミノウスバの幼虫の撮影に成功していましたが、特におもしろみが無いために掲載しませんでした。
今回掲載しないと永遠に掲載できないと思うので、無理やり掲載したいと思いますw


写真館-交尾するミノウスバ

これが、ミノウスバの幼虫です。
黒と薄黄色の組み合わせで、あまり気持ち悪さはありません。
これは食樹を食べている画像ですが、このあとおもしろい行動に出ます。
ちょうどサナギになる直前だったようで、みんなで一斉に長距離集団移動に入りました。
食樹とは別の場所でサナギになる習性のようです。


写真館-交尾するミノウスバ

1匹1匹が1列になり、アリのように決まった道筋を移動します。
最初、大地震でも来るのかとびびりましたが、アゲハが離れた場所でサナギになる習性を思い出し、これからサナギになるのだなと気づきました。
この列はどこまで続いているんだろう、そう思って先を追ってみたら、20mぐらい先まで続いていましたw
途中で糸を出している幼虫もいて、その幼虫はその場所でサナギになるのだと思います。
ちょっと幼虫に近づいてみました。


写真館-交尾するミノウスバ

『なんだオメエ?』
ひたすら歩いていた幼虫は一瞬立ち止まり、不機嫌のようす。
忙しそうな幼虫の邪魔をしてしまったようです。
このあと何も無かったかのように、幼虫はまた前へと歩いていきました。

そんな幼虫たちが近くでサナギになり、こうして成虫になって交尾をしていました。
幼虫が育った食樹が近くにあるので、またそこに産卵するでしょう。
ただ、孵化した幼虫の数が数なので、ちょっと気持ち悪いです。
100匹はいます。葉っぱにうようよいます。
もう少し分散して産卵してくれれば、むしろ守ってあげてもいいのですが。
殺虫剤を撒くようなことはしませんが、近くには寄りたくありませんw

身の回りのいろいろな昆虫たちの卵から成虫への成長に出くわすとき、こいつらも一生懸命なんだなと感じます。

「同じ生き物同士」
善だ悪だを語る前に、大前提に戻ることも時には必要なのかもしれません。
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