まんまるおかおに、まんまるおめめ。
春に卵から孵化したエンマコオロギの最後の個体が★になりました。
昨夜のうちに最後のお別れをし、産卵床の上でひとりで空に帰りました。
手を差し出せば逃げるくせに、目を離すと遠くからこっちをじっと見ている愛嬌がありました。
大好きな枝豆をあげると、さわっても逃げないほど夢中になって食べていました。
あんなに柔軟に動いた触角や関節も、今は枯れ枝のように硬く軽くなりました。
すべてのふ節は無くなり、産卵管は折れて割れ、触角は曲がって折れました。
満身創痍で限界まで生き抜いたその姿は、動かなくなってもまだこっちを見ています。
1人でも多くの人間を見ることができるよう、写真は正面から撮りました。
君が見たがっていた人間という生き物、これからはゆっくり見ることができますね。